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軽貨物ドライバーの経費はどのくらいかかる?開業から月々の出費まで徹底解説!

更新日:2023年1月25日

近年軽貨物ドライバーはそのニーズの高まりから、新たなビジネスチャンスとして注目されています。

そのため軽貨物ドライバーとしてデビューしようと考えている方も多いのではないでしょうか。

ドライバーの開業にはどういったものが必要なの?また月額どのくらいの経費が掛かるの?詳しく見ていきましょう。


 

目次

 

 ●月々に発生する経費

 ○ガソリン代

 ○オイル交換代

 ○車検代

 ○タイヤ交換

 ○保険代

 ○車のローン代

 ○駐車場代

 ○携帯代

 ○資材や備品代

 ○事務用品代

 ●黒ナンバーの取得

 ●軽貨物車両の購入

 ●株式会社SGなら開業に関する手続きもサポート

 ●加盟金

 ●ロイヤリティ

 ●白色申告

 ●青色申告

 ●減価償却

 ●国民年金

 ●国民年金基金

 ●国民健康保険

 ●iDeCo(個人型確定拠出型年金)

 

■軽貨物ドライバーに掛かる経費

軽貨物ドライバーを始める場合、以下の2つの方法があります。

  • 運送業者で社員として働く

  • 個人ドライバーとして開業する

今回は「個人ドライバーとして開業する」場合をみていきたいと思います。

開業する際は個人事業主として働くことになるので、給与ではなく報酬となります。

報酬の中から個人ドライバーとして必要な経費を購入していくので、実際の手取り報酬を計算した上で稼働していく必要があります。


軽貨物ドライバーに必要な経費は人それぞれですが、下記のようなものが発生してきます。


●月々に発生する経費

  • ガソリン代

  • オイル交換代

  • 車検代

  • タイヤ交換

  • 保険代

  • 車のローン代

  • 車のリース代

  • 駐車場代

  • 携帯代

  • 資材や備品代

  • 事務用品代


○ガソリン代

軽貨物車両を1カ月運転すると4万円~5万円程度のガソリン代が発生します。

情勢によってガソリンの価格も変動しますし、配送に回る距離でも毎月のガソリン代は異なってきます。


また注意していただきたいのが、初心者の場合は迷ってしまい時間やガソリンを多めに消費してしまいます。

すでにドライバーとして経験のある方の場合は効率よく配送ルートを回ることができるかもしれませんが、開業した後の半年まではガソリン代も多めに見積もっておいたほうが良いかもしれません。


○オイル交換代

オイルは4,000㎞~5,000㎞走行したら交換推奨です。

軽貨物ドライバーは2,000㎞~5,000㎞走行しますので、走行距離が多めの人は月に一度オイル交換推奨となります。


ガソリンスタンドなどでオイル交換をした場合、3,000円~5,000円程度のオイル交換代が発生します。

ディーラーだと少し高めになりますが、ポイント還元やキャンペーンを行っているところもありますのでコスパの良い所を常日頃から探しておくのも良いでしょう。


○車検代

車検は2年に一度の頻度になります。

一般車両と同じく軽貨物車両も新車であれば最初の1回目は3年後で、それ以降は2年間隔で車検を行います。


○タイヤ交換

タイヤの相場は1万5,000円~3万5,000円程度になります。


タイヤ交換は走行距離32,000㎞が交換の目安です。

5,000㎞で1ミリずつ摩耗していくので、半年~1年程度で交換するのが推奨されます。


また走行距離だけではなく「スリップサイン」と呼ばれる印を確認することでタイヤの減り具合がわかります。

セルフチェックに自信の無い方は、整備士に定期的にチェックしてもらうのがおすすめです。


○保険代

自動車保険も毎月発生する費用です。

後述しますが自動車保険料も事業用の車として確定申告で計上できますので、領収書など支払ったものがわかる履歴はとっておきましょう。

事業用自動車保険料は月々10,000円~15,000円程度です。



また貨物保険という軽貨物ドライバー向けの保険も任意加入になりますが、加入しておくと万が一の際に備えることができます。



○車のローン代

軽貨物ドライバーは軽貨物車両が必要となってきます。

車両は購入するかリースなどの方法で準備します。


ローンで購入した場合、ローンの返済額を毎月の経費として計上することはできません。

ローンの金利部分は計上することができます。

確定申告の際には、車の購入価格を減価償却するという形になります。

年式にもよりますが、120万円程度で購入した場合48回払いで月間約2万円程度の返済額となります。


○車のリース代

一方リース代は毎月の経費に計上することができます。

しかし軽貨物車両をリースする際には必ず審査があります。

審査に必要なものは下記です。


  • 免許証

  • 住民票や保険証

  • 公共料金領収証

  • 源泉徴収票や確定申告書類


主に審査は「源泉徴収票や確定申告書類」の部分をチェックします。

過去に金融トラブルなどがあった場合には審査に通りにくい可能性がありますが、審査の緩い業者もたくさんあるのでそういった会社を利用するのも良いでしょう。


毎月のリース代は新車と中古車で料金も異なってきます。

新車の場合は月額3万円前後で、中古車の場合は1万5,000円~です。


新車のメリットはやはり燃費が良いことです。

燃費が良いとそれだけガソリン代を節約することができます。

走行距離が長めになりそうな場合は、少しお値段がアップしても年式が新しいものをリースしておくほうが良いかもしれませんね。



○駐車場代

地方ならば駐車料金はほとんど発生しませんが、首都圏の場合は駐車料金も積もるとかなりの料金になってしまうことがあります。

首都圏の場合で月間1万円程度が駐車料金として発生する金額だと言われています。


一般的に5分以内は「停車」に含まれていますが、5分以上は「駐車」という判断になります。

軽貨物車両のような配送用の車だから5分以上でも大丈夫というわけではなく、路上駐車を行っていると駐禁を取られてしまいます。


また軽貨物車両を保管する際には自宅などのスペースに駐車する人が多いと思います。

しかしスペースが無い場合は、自宅など営業所と定める場所から2㎞以内の駐車場を車庫として確保する必要があります。

こういった場合は首都圏郊外で月1万円~2万円程度、月ぎめ駐車場料金として経費が発生します。


○携帯代

携帯電話も軽貨物ドライバーにとっては必須アイテムです。

今お持ちの電話を仕事で使う場合は、稼働時間の分だけ経費として計上することが可能です。


例)週6日×10時間稼働…約37%

を経費として計上することができます。


月間10,000円の携帯代が発生しているならば、月々の経費は3,700円で計上することができます。


また仕事専用の携帯電話を2台持ちする場合は、発生した経費のすべてを計上することが可能です。

通話メインになることが多いと思いますので、5,000円~1万円程度の携帯料金が発生すると見込まれます。


○資材や備品代

配送中に荷物が傾いたりしないようにするためのケースや軍手といった備品も経費になります。

また毎月発生するものではありませんが、台車や雨具なども配送の際にあれば便利な備品です。


○事務用品代

確定申告で発生する紙代やペン、はさみ、のりといった文房具類も経費として計上することができます。

購入した場合は領収書などの控えをとっておきましょう。



■開業に係る経費

月々の経費以外にも開業に係る経費が発生します。

下記項目にまとめていますので確認していきましょう。


  • 黒ナンバーの取得

  • 軽貨物車両の購入


●黒ナンバーの取得

軽貨物車両を使って開業する場合は「黒ナンバー」を取得します。

黒ナンバーの取得は1,500円の費用が発生します。


黒ナンバーを取得すると自動車税などが優遇されます。

しかしは事業用の車両として利用するため、自動車保険料は一般車両よりも高めに設定されています。


●軽貨物車両の購入

先述しましたが軽貨物車両は新車だと100万円~200万円、中古車だと50万円~150万円程度で購入することができます。

軽貨物車両の購入費用が開業費用の大きな部分を占めているので、開業資金を少なくスタートさせたい方はリースがおすすめです。


●株式会社SGなら開業に関する手続きもサポート

株式会社SGは首都圏を中心に配送サービスを取り扱っています。

これまでたくさんの軽貨物ドライバーの方々の開業サポートを行ってまいりました。

開業を検討中という方も、弊社スタッフが手厚くサポート致しますのでお気軽にご相談ください。



■業務委託契約に係る経費

直接荷主とのやり取りがある人は不要ですが、多くの軽貨物ドライバーは案件を持っている運送業者と業務委託契約を行うことで仕事を受注しています。

その際に発生するのが下記の項目になります。


  • 加盟金

  • ロイヤリティ


●加盟金

大手運送企業とフランチャイズ契約を行う際に加盟金が必要となります。

フランチャイズの募集などは「アントレ」などの広告媒体で掲載されているのが有名です。

加盟金は20万円~30万円程度発生し、車両も加盟した会社に指定された車(オールペイント車両・指定車両)を購入することが義務的になります。


大手運送業者とフランチャイズ契約を行うとその知名度から集客を行わなくても仕事が入りやすいというメリットがあります。

ただし加盟金も高額になりやすく、さらにロイヤリティを支払うことになるので契約をする際には実際の手取りがいくらくらいになるのかを考慮する必要があります。


大手運送業者ではなく、地域に密着した運送業者の場合は加盟金を0円にしているところもあります。

加盟金を負担に感じる場合は最大手ではなく、地域に根ざした運送業者の説明会などに参加してみるのも一つの案です。



●ロイヤリティ

ロイヤリティは仕事をこなして報酬を得た際に、その総売上に対して支払う料金になります。

例えば月間の総売上が60万円でロイヤリティが15%だった場合、9万円が運送業者に支払うロイヤリティになります。


ロイヤリティの相場は10%~15%です。

高すぎるロイヤリティを請求してくる業者には説明を求めたほうが良いかもしれません。


ただしロイヤリティが高いからといって悪徳業者かといえばそういうわけではありません。

他の競合他社よりも高単価な案件を保有していることもあるので、仕事内容と単価、そしてロイヤリティを差し引いた売上を計算しながら仕事を受けるのが良いでしょう。


■軽貨物ドライバーは確定申告が必要

軽貨物ドライバーとして開業する場合は、毎年年度末に確定申告を行わなければなりません。


弊社と業務委託契約で稼働いただいているドライバーから、「確定申告を手伝ってください」「確定申告の代行をしてくれませんか?」と多くご意見をいただくのですが、確定申告業務は原則として【本人】か【税理士】となります。

有償・無性に関わらず、税理士法の違反となってしまうため、【本人】で申告いただくか【税理士】へ依頼するようにしてください。

※周りの方で詳しい方が居ても、税務署に不受理扱いされる危険性があるので、注意が必要です。


確定申告には大きく分けて2種類あるので、どちらかの方法で確定申告を行わないと懲役5年または500万円以下の罰金、もしくは両方が科せられることがあります。


軽貨物ドライバーは様々な方面で経費が発生しやすいので、計上できる分をきちんと申告することで翌年の住民税や所得税を節税することにつながります。

また申告の方法によっては申告を行うだけで控除につながることもあるので、節税したい方はぜひチェックしてみてください。


●白色申告

白色申告は単記簿記で行う確定申告です。

申告による控除はありませんが、手軽に行うことができます。


●青色申告

青色申告は複式簿記で行う確定申告です。

簿記の知識が必要となるので難易度が上がりますが、最大65万円の控除があるのでおすすめです。


●減価償却

減価償却は軽貨物ドライバーの場合、軽貨物車両やパソコンなど高額なものを購入した際に適用されます。

軽貨物車両は耐用年数3年とされているので、3年に分けて経費として計上することができます。


■保険料控除について

また経費ではありませんが、下記のものは控除の対象になります。

年金、健康保険以外にも節税効果のある保険もあるので老後が気になる方はぜひチェックしてみましょう。


●国民年金

国民年金は16,590円です。

年間で199,080円が保険料控除として利用できます。

(令和4年度時点)


●国民年金基金

任意加入の年金基金です。

最大で月額6万8,000円まで加入することができます。

最小の掛金は年齢や性別によって異なります。


●国民健康保険

国民健康保険は前年度の年収に対して翌年の保険料が決定します。

個人事業主の場合は全ての報酬から経費や保険料控除を差し引いた分が課税対象となり、そこから保険料が算出されます。

国民健康保険料も保険料控除として扱うことができます。


●iDeCo(個人型確定拠出型年金)

今注目のiDeCoも個人事業主に強い味方です。

国民年金基金と同じような私的年金、iDeCoの掛け金は全額控除の対象となります。

掛け金の上限は人によって異なるのでシミュレーションサイトなどを使って自分の掛け金を調べてみましょう。


■まとめ

いかがでしたでしょうか。

個人事業主として開業するには、これまで会社員のときとは異なった業務があるということがわかりました。


車に関する費用や税金、手数料といった様々な支出を管理し、経費として確定申告で計上する必要があります。

そして毎月報酬総額から経費、保険料を差し引いた金額が手取りになるため、年間を通したスケジュールを立てて稼働していくことが失敗しないポイントでした。


はじめは開業資金を抑えつつ、金銭的に体力のある状態で軽貨物ドライバーとして稼働していきましょう。

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