軽貨物ドライバーはきつい?失敗しないためには
軽貨物ドライバーは稼働時間が長い割にあまり稼ぐことができず、きつい仕事だと聞いたことがあるのではないでしょうか。
新規参入が簡単な業界なので、知識が無いまま参入し失敗してしまうこともしばしばです。
本当に軽貨物ドライバーはきつい仕事なのでしょうか。
稼働時間や報酬、働き方について実際の様子を確認していってみましょう。

目次
●軽貨物ドライバーの稼働時間はどのくらい?
○1日の拘束時間や稼働時間帯
○月間の稼働日数
●軽貨物ドライバーの報酬はどのくらい?
○軽貨物個人ドライバーは25万円~40万円くらいが手取り報酬の相場
○個人事業主の場合、経費で引かれる分を計算しておく
●暑い日や寒い日は体力的に大変
●荷物によっては体力仕事になる
●最初の半年はルートを覚えられず迷うことが多い
●コミュニケーションスキルが意外と必要
●閑散期に売上がでなくて金銭的に辛い
●再配達が辛い
●開業費用を抑える
●働き方を見直す
○社員として働く
○業務委託提携で働く
○フリーランスで働く
●配送のスキルをアップする
○体力
○ドライビングスキル
○商品を丁寧に扱うスキル
○記憶力
●事務的な内容を相談できるところと業務委託契約を行う
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■軽貨物ドライバーはきついって本当?
「軽貨物ドライバーは長時間働く必要があり休みも少ない」
「軽貨物ドライバーは報酬が低く稼げない」
このような話を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
軽貨物ドライバーは働き方選びに失敗してしまうと、稼働時間ばかりが長くなり体力的にも精神的にもきつくなることがあります。
それでは実際にどのくらいのペースで働けば生計を立てていけるのか、報酬はどのくらいの相場になるのかを確認していきましょう。
●軽貨物ドライバーの稼働時間はどのくらい?
深夜時間や休日も配達をしている軽貨物ドライバーですが、実際にどのくらいの時間や日数で稼働しているのでしょうか。
○1日の拘束時間や稼働時間帯
軽貨物ドライバーがきついと言われる理由の1つとして、拘束時間が長く深夜労働になってしまうことが挙げられます。
一般的に多くの人が動き出す9時〜21時までがドライバーとして配達を行うゴールデンタイムになります。
そのため軽貨物ドライバーの稼働時間は個人差がありますが1日12時間程度稼働することが多いです。
例えば経験を積んだドライバーは7時半など朝早くに倉庫へ向かい、20時までには帰宅するなど上手に時間を調節して働きます。
しかしドライバー初心者は荷物の仕分けや配達の準備に慣れておらず、結果として朝早くから23時くらいまで働かなければならない状況に陥ります。
○月間の稼働日数
次に月間の稼働日数について見ていきましょう。
1週間でみると、平日は全て稼働し土日のどちらかを稼働する時間に充てている軽貨物ドライバーが多いです。
個人ドライバーなので自由に出勤時間や出勤日を調節することはできますが、稼働しないと売上が落ちるので週6ペースで稼働するドライバーが多いです。
そのため週休1日ということになり、月間では4〜5日程度の休みになります。
つまり月換算では合計25日程度稼働することになります。
このような理由から軽貨物ドライバーは休みが少なくなりがちで、きついというイメージが定着する要素となります。
●軽貨物ドライバーの報酬はどのくらい?
次は軽貨物ドライバーの報酬についてみていきましょう。
報酬を計算する上で宅配単価や月間収入の目安、経費などについても確認しておくことが重要です。
それでは詳しくみていきたいと思います。
○軽貨物個人ドライバーは25万円~40万円くらいが手取り報酬の相場
軽貨物ドライバーは1日約150個の荷物を配達するといわれています。
大手企業の宅配を委託した場合、単価は約150円〜200円。
1日150個配達できれば22,500円〜30,000円程度の売上になります。
そのため単純計算で25日稼働した場合の月間報酬は562,500〜700,000円ということになります。
○個人事業主の場合、経費で引かれる分を計算しておく
しかし上記に記した月間予想報酬は経費や手数料が差し引かれる分の前の報酬です。
下記の項目を支払う必要がありますので確認しておきましょう。
ガソリン代
車両を借りている場合はリース料
ロイヤリティ
ガソリン代は月間平均3,000km走行した場合、1カ月あたりのガソリン代は約2万円程度になります。
また車両を購入せずリースしている場合は月額2万円〜4万円程度のリース料が発生します。
そして最後のロイヤリティですが、ロイヤリティは荷物一つひとつに発生するのではなく月間の総売り上げに対して発生します。
最高が20%で設定しているところが多いです。
もし60万円の総売上が発生した場合、20%をロイヤリティとして支払うことになるのでその差分の48万円が報酬となります。
そこからさらにガソリン代及びリース料、車両を保有している方は車検代、そして社会保険料として国民健康保険や国民年金保険なども上乗せされてきます。
そのため実際の手取り報酬は支払いをする前の総売上の5割程度と見積もっておけば余裕を持ちながら稼働していくことができるでしょう。
■軽貨物ドライバーできついと感じるポイント6選
軽貨物ドライバーの実際の稼働時間や報酬をみてきましたが、人によってきついと感じる部分はそれぞれです。
そのため実際に現場でドライバーとして働く方のきつく感じるポイントをまとめたのでご紹介していきたいと思います。
●暑い日や寒い日は体力的に大変
まず軽貨物ドライバーは基本外を回る仕事になります。
そのため夏の暑い日から冬の寒い日まで関係なく稼働することになります。
また雨の時期も大変です。
運転中の視界が悪くなるだけでなく、荷物が濡れてしまわないよう気を付けて配送を行わなければなりません。
そのため天候に左右されない体調とメンタルの強さが必要になってきます。
●荷物によっては体力仕事になる
また軽貨物ドライバーは荷物によってはかなり重量のあるものを運ぶときがあります。
特にテレビや冷蔵庫、エアコンといった大型家電は細心の注意を払って配達する必要があります。
このような難しい荷物は単価が高くなりますがそれに伴い配送スキルも必要となるため、その分失敗できないというプレッシャーを感じる人も出てきます。
●最初の半年はルートを覚えられず迷うことが多い
軽貨物ドライバーとして開業したドライバーが最初に直面する壁として「ルートが覚えられない」というものがあります。
地図アプリを使えば簡単なのでは?と思うかもしれませんが、記載されている番地を入力してもなぜか辿り着け無いことばかりです。
近くまで来ているのに家が見つからない、家が奥まった場所にあって気づかないなどイレギュラーなことがしょっちゅう起こります。
迷ってしまうとそれだけの時間やガソリンなどのロスが発生します。
そのため初めは思っているよりも効率よく動くことはできないと念頭に置いておきましょう。
●コミュニケーションスキルが意外と必要
配送の仕事といえば体力仕事ですが、実は意外とコミュニケーションスキルを求められることもあります。
特に定期配送などの場合、週に何度も荷主と顔を合わせます。
そのため元気よく挨拶を行うなど、なるべく好印象を持ってもらうよう努力する必要があります。
交通網の乱れや事故など万が一の場合でも、普段から荷主とコミュニケーションを取っておけばクレームに繋がらず円滑にやり取りがしやすくなります。
●閑散期に売上がでなくて金銭的に辛い
軽貨物ドライバーの繁忙期は下記のようなシーズンです。
クリスマスやお中元、お歳暮などの季節のイベント
大手通販サイトのイベント・セール時期
地域の特産物の収穫の時期
突発的な天候の異変や災害など
上記の時期は特に配送が集中し、仕事がたくさんある時期です。
逆に閑散期は全く配送が無く、売上に繋がらない時期で稼げなくて辛いと思うドライバーも多いです。
●再配達が辛い
軽貨物ドライバーの最大の悩みといっても過言ではない再配達の問題。
最近は翌日にお届けできるようなサービスを大手通販サイトが行っているため、お客さんも配送に求めるレベルが上がってきています。
その一方で通販を利用する回数が増えた分、荷物の時間指定をし忘れてしまったり、時間指定された荷物でも在宅でなかったりすることが増えています。
配送の仕事は荷物を届けてはじめて報酬が発生するため、再配達はドライバーにとって時間のロスでしかありません。
初めのうちは再配達の間に他のお宅を効率よく周ることができず、配達数を伸ばせないことも悩みの1つとして挙げられます。
■軽貨物ドライバーがきついと思った時の対策方法
このような軽貨物ドライバーの仕事をきついと感じたとき、どういった対策があるのでしょうか。
自分の陥っている問題の傾向を分析し、1つずつ解決していくことが重要です。
それでは詳しくみていきましょう。
●開業費用を抑える
軽貨物ドライバーを開業する際、開業資金を使い過ぎてはいませんか?
せっかく開業したのだから新車で性能の良い軽貨物車を購入しようかなと考えている方、少しお待ちください!
開業するにあたって、初期費用は抑えられるに越したことはありません。
ドライバー初心者なのにローンや借入など多額の負債を抱えてしまうと、それを回収しようと体力的にも精神的にも疲弊してしまいます。
車両をリースする
加盟金の少ない業者から仕事をもらう
このような方法で開業費用を減らすことが可能です。
はじめから無理をせず、お金に余裕を持たせて計画的に開業の準備をしていきましょう。
●働き方を見直す
軽貨物ドライバーには「社員として働く」「業務委託提携で働く」「フリーランスで働く」の3種類があります。
○社員として働く
大手企業や配送専門業者の社員と働く場合、メリットは安定した収入を得られるという点があります。
しかし社員として勤務する以上、業務命令に従う必要があります。
会社の定められた時間に出社し、残業などもあるので個人ドライバーよりも拘束力は高くなります。
○業務委託提携で働く
配送の業務委託契約を締結すると一定期間の収入が安定しやすくなります。
業務委託契約中は与えられた契約内容の仕事をこなさなければいけませんので、社員ほどではありませんが拘束力が発生します。
しかし契約以外の時間は自分で自由に使うことができるので、休みにしても良いですし営業活動に精を出しても良いでしょう。
また、もし業務委託契約を行った業者が信頼できる所ならば、急な体調不良や忌引き、長期休みなども融通を利かせてくれるケースもあります。
このように業務委託は契約を行う業者によって働きやすさが大きく異なってくるので、今受注しているところが仕事が多くてきついと感じている場合は他の業者をあたってみるのも得策です。
○フリーランスで働く
フリードライバーとして働く場合、やはり自由度の高さが最大の魅力でしょう。
働き方としては高単価のスポット配送やチャーター便などをこなし、高単価短時間で売上を稼ぐことができます。
しかしフリーランスで生計を立てていくには知名度や配送スキルの高さといった熟練のスキルが必要になります。
このように軽貨物ドライバーは安定を求めるか、自由度の高さを求めるかで働き方が大きく異なります。
そのため自分がきついと感じている部分を明確にし、分析した上で働き方を変えるというのも1つの手です。
軽貨物ドライバー必見!真似したい上手な仕事の取り方とコツを伝授
●配送のスキルをアップする
どの働き方でも共通して言えることですが、配送スキルをアップしておくとあらゆる荷物に対応することができるようになり仕事の幅が広がります。
配送スキルで主に必要な能力は下記の項目になります。
体力
ドライビングスキル
商品を丁寧に扱うスキル
記憶力
○体力
軽貨物ドライバーは外を回り重い荷物を運ぶ仕事です。
そのため重い荷物を運ぶことができる筋力だけではなく、雨の日でも雪の日でも稼働しても落ち込まないメンタルの強さが必要です。
日頃から体調管理を行い、風邪を引きにくい体作りが推奨されます。
○ドライビングスキル
軽貨物ドライバーにとって運転のスキルは必須。
一方通行の商店街や入り組んだビル街まで荷物をお届けします。
その際に細い道の通行や駐車などのスキルがあればストレスなく働くことができます。
○商品を丁寧に扱うスキル
商品を丁寧に運ぶスキルは軽貨物ドライバーにとって必ず求められる能力です。
特に冷蔵や冷凍は温度管理を間違えてしまうとあっという間に商品をだめにしてしまいます。
そのため迅速かつ正確に荷物を管理する能力が求められます。
○記憶力
一見普通のスキルのように思いますが軽貨物ドライバーにとって記憶力は非常に重要です。
配送ルートや荷主の顔、荷物の種類などあらゆる方面で記憶力が必要になります。
慣れとともに培ってくる能力ではありますが、記憶力が良いと突発的なトラブルを回避することもできます。
普段から「忘れないように記憶しておく」ということを意識するだけでもクレームの減少につながります。
●事務的な内容を相談できるところと業務委託契約を行う
独立すると意外と大変なのが事務作業です。
配送以外にも開業の手続きから確定申告まで自分で事務作業を行います。
事務作業は正確さも重要ですが、分からないことを分からないと質問できる能力も必要です。
役所などに聞けばほとんど解決することができますが、自分が関わるかもしれない新しい法案なども日頃からチェックしておくとスムーズです。
○株式会社SGならわからない開業手続きなども総合的にサポート!
株式会社SGは東京23区を中心とした関東エリア対象の配送専門企業です。
SGの現場担当スタッフは全て配送ドライバー経験しています。
難しい開業の手続きからお仕事の悩みまで経験豊富なスタッフがサポート致します。
またお盆や年末年始に休みを取りたい方などのご相談なども柔軟に承っていますので、仕事がきついと感じている方はぜひお気軽にSGまでご相談下さい。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
軽貨物ドライバーはきついと言われがちな仕事ですが、自分に合った働き方を見つけることができれば自由なペースで働くことができる仕事ということも分かりました。
はじめは誰でも上手く仕事をこなすことができません。
慣れるには半年〜1年程度掛かってきます。
そのため余裕を持った配送計画と収入計画を立て、あらゆる業者や仕事と関わりながら自分にあった働き方を模索していきましょう。