運転中に電話をすると警察に捕まってしまうの?
多くの方が漠然と「運転中の通話は禁止」と思っている方も多いと思いますが、実は走行中に電話をしていても罰則に当てはまらないケースもあるのです。
例えば宅配サービスなどの不在票に「ドライバーへの直通電話番号」のように、荷物の再配達をお願いする場合など、ドライバーへ直接電話ができるようにしている業者もあるかと思います。
そのため運転中に電話をしてもいいのかどちらなのでしょうか?
詳しくみていきましょう。
目次
●運転中の携帯電話の利用による事故の増加
●スマホのスピーカーホン
●Bluetoothイヤホン
●Bluetoothオーディオ
●警察は違反ではないという見解を出している
●自治体によってはハンズフリー通話も禁止しているところも
○イヤホンに関する条例
●ドライバーさんの場合、ハンズフリーでも運転中の使用は危険
○英国ではハンズフリー通話であっても走行中における通話の禁止を検討
●軽貨物ドライバーの方はどうしたらいい?
●電話代行サービスとは?
●電話代行サービスのメリット
○運転に集中することができ、作業効率もアップ
○電話に出れなかった…を解消!重要な電話も取り逃さない
○オペレーターが内容を精査するので不要な着信をカット
○一次対応が可能だからクレーム減
■運転中の電話の使用が問題になったのは2000年あたりから
運転中に携帯電話を使用したり、通話をしたりすることが禁止になったのは2004年6月3日改正道路交通法で定められました。
当時の罰則は3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金です。
実は1999年11月にすでに改正道路交通法で運転中の携帯電話の利用の禁止は定められていたのですが当時の改正道路交通法では罰則がありませんでした。
さらに令和元年(2019年)12月1日にはより罰則強化がされ「6月以下の懲役又は10万円以下の罰金」とより重い罰則が科せられるように変更がされています。
1回のながらスマホ運転で免許停止(免停)にもなりますので、ながらスマホ運転の罰則についてよく知っておきたいところですね。
●運転中の携帯電話の利用による事故の増加
これまではガラケーの利用が主流だったので、運転中の電話利用については先述の通り既に罰則があります。
現在でも耳にスマホを当てての通話は罰則の対象です。
しかしながら現在ではスマートフォンの普及によって運転中の地図アプリの確認や動画視聴、ゲーム利用などが問題になってきています。
これらの状況を受けて、2019年に行われた罰則強化はスマートフォンの利用に関する罰則の内容が通話だけでなく「スマートフォンの画面の注視や操作」といった部分まで詳しく制定されました。
2019年はGPS連動型ゲームアプリが流行した時期でもあります。
そのため運転中のスマートフォンの操作に関して、どこからどこまでが罰則の対象なのか分かりにくい状況が続いています。
その中に「ハンズフリー通話は違法か否か?」というものがありますが、こちらは罰則の対象なのでしょうか?
まずはハンズフリー通話がどのような状態を表すのか詳しくみていきましょう。
■ハンズフリー通話とは?
ハンズフリー通話とは、手にスマートフォンを持たない状態で電話ができる機能です。
手が空いた状態で通話が出来るので走行中でも電話をすることが可能です。
しかし最近ではハンズフリー通話の方法も多様化し、様々な方法で通話することが可能となっています。
●スマホのスピーカーホン機能
スマホにスピーカー機能がついている場合、スマートフォンが少し離れた状態でも通話が可能です。
運転の際にスマホホルダーにあらかじめスマホを設置しておけば、着信があった場合でもスマホのみでハンズフリー通話が完結します。
しかしスマホのスピーカーホンを利用してハンズフリー通話を行う場合、どうしてもスマホの操作をしてから電話を取る必要があります。
走行中のスマートフォンの操作は危険なので、なるべく音声アシスタント機能などで着信を取れるようにしたいですね。
●Bluetoothイヤホン
Bluetoothイヤホンを使用してもハンズフリー通話が可能です。
Bluetoothイヤホンには音楽を聞くためのイヤホンとオペレーターが使用するような片耳タイプのものがあります。
最近のイヤホンは通話する際にワンタッチで使用できるようになっているものも多いので、運転しながらの電話でも着信があった際にも注意散漫になることは少ないです。
後述しますが実はイヤホンの使用に関しても、罰則が発生するケースがあります。
そのためBluetoothイヤホンを使ってハンズフリー通話を行う場合は、片耳タイプのイヤホンが使用されることが多いです。
基本的に運転中のイヤホンの使用は禁止されていませんが、完全に耳をイヤホンで塞いだ状態で長時間使用していた場合などに罰則の対象になることがあるからです。
●Bluetoothオーディオ
Bluetoothオーディオを搭載した車両であれば、あらかじめスマートフォンとオーディオをBluetooth接続しておけばハンズフリー通話がスムーズです。
手元のハンドルで着信に出られるようにしているものもあります。
ただしこちらのBluetoothオーディオは元々車に搭載されていないと利用することができません。
ハンズフリー通話を使用したい配送ドライバーや営業マンが乗る車には設置されていることが少ないのが現状です。
■運転中に携帯電話を使うのは違法?
それでは上記のようなハンズフリー機能を使って運転中に電話をすることは違法なのかどうか詳しくみていきましょう。
●警察は違反ではないという見解を出している
実はハンズフリーで通話をしながら運転することに関して改正道路交通法では条文に特に決まりがあるわけではないのです。
そのため改正道路交通法では運転中にハンズフリー通話をしたとしても罰則があるわけではないことになります。
しかし運転中におけるハンズフリー通話は警察からの罰則がないにせよ、設備が充実していないと危険です。
またイヤホン装着時に事故を起こした場合には、道路交通法第70条の規定より安全運転義務違反に該当してしまう可能性もあります。
●自治体によってはハンズフリー通話も禁止しているところも
このような状態から、自治体によってはBluetoothデバイスを使ったハンズフリー通話でも禁止にしているところがあります。
禁止している自治体によっては罰則を科せられるところもありますので、お住まいの自治体がどのような取り締まりを行っているか確認をしておきましょう。
○イヤホンに関する条例
実はイヤホンに関するきまりは、自治体によって異なります。
東京都では道路交通規則 第8条 (運転者の遵守事項)によって下記のように定められています。
音でカーラジオ等を聞き、又はイヤホーン等を使用してラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転しないこと。
※東京都道路交通規則 第8条(5)より引用※
条文を確認する限り、東京都では大音量の音楽やラジオをイヤホンで聞きながらの運転は禁止されています。
しかしイヤホン自体の利用を制限したり、音楽やラジオを聴くこと自体を禁止しているわけではありません。
片耳用のBluetoothイヤホンで短時間通話をしていたくらいでは罰則の対象になることは稀のようです。
やはりそれでもイヤホンを着用していて捕まったケースも出てきているようなので、自分のお住まいの地域がイヤホンに関する規則がどのようなものか確認しておきましょう。
東京都以外の規則でも条文の内容はほとんど同じものであることが多いようです。
●ドライバーさんの場合、ハンズフリーでも運転中の通話は危険
このようにハンズフリー通話は罰則の対象にはならないけれども、イヤホンの使用や通話中に事故が起きた場合には罰則が適用されることがあります。
○英国ではハンズフリー通話であっても走行中における通話の禁止を検討
イギリスでも日本と同様に、宅配サービスの需要が急激に高まっています。
そのため通話をしながらの死亡事故の増加を鑑み、2019年に英議会でハンズフリー通話の禁止も検討している状態です。
つまり罰則があるからハンズフリー通話を行わないのではなく、そもそもハンズフリー通話を行うこと自体がやはり運転中の集中力を削いでしまう原因にはなり得るということです。
そのため着信があった際には下記のように対応するのが好ましいと言えるでしょう。
・一度ハンズフリー通話で着信を取り、折り返し電話するように伝える。
・停車してからスマートフォンを操作し、折り返しの電話を掛けなおす。
・携帯電話の留守番電話サービスに伝言を残してもらう。またはSMSなどでメッセージを残してもらう。
このようにハンズフリー通話が規制の対象ではないとはいえ、事故を防ぐためにもどこか安全な場所に一度停車し、改めて折り返しの電話を掛けることが推奨されています。
しかし日本でもイギリスのように電話しながらの運転による交通事故が増えることによって、全面的に走行中のハンズフリー通話自体が禁止される可能性もゼロではありません。
●軽貨物ドライバーの方はどうしたらいい?
それでは荷物を配達するドライバーの人たちはどのようにしたら良いのでしょうか。
1日数十件荷物を運ぶドライバーの方々にとって、再配達などによるお客様からの着信に対応しなければいけないため、運転中の通話をしなければ間に合わない方も多いのではないでしょうか。
ただでさえ勤務中は知らないルートなどを運転をしていることが多いです。
そんな中着信のことを考えながら運転をしてしまっていてはやはり注意力が散漫してしまうことは避けられません。
仕事効率を取るか安全を取るか悩んでしまっているドライバーさんも多いかと思いますが、実際には最優先で命の安全を確保したいところ。
そういった問題を解決するためにも、実はハンズフリー通話までして無理をして走行中に受電せずに、安全かつ確実に電話を受けるおすすめな方法があるのです。
■運転中の通話にお困りなら電話代行サービスがおすすめ
運転中に仕事の電話を受けたい、大事な着信を取り逃したくないというドライバーの方々にとっておすすめなのが電話代行サービスです。
・再配達の電話に出ないとクレームに繋がる
・運転中でも仕事の電話に出たい
・走行中は運転に集中したい
現在ハンズフリー通話で頑張って対応しているドライバーの方も多いかもしれません。
電話をしながらの運転だと道を間違えてしまったり、仕事とは関係のない営業電話なども掛かって来たりしてしまうと作業効率が低下してしまいます。
そういった出る必要のない着信を精査し、きちんと要件だけ伝えてくれるそんなサービス、
それが「電話代行サービス」になります。
●電話代行サービスとは?
電話代行サービスとは、走行中のドライバーの方の着信を代行するサービスになります。
①電話代行サービスに登録
②オペレーターがドライバーの皆さまに代わって受電対応致します。
③営業電話など不要な着信を精査
④お客様からの要件を整理し、優先度の高い順に振り分け
⑤精査された着信履歴を管理画面で確認可能
運転中の着信を専門のオペレーターが要件ごとに整理し、優先順位の高い順に通知してくれるサービスになります。
●電話代行サービスのメリット
ドライバーにとって電話代行サービスを利用するメリットはどういったものがあるでしょうか。
○運転に集中することができ、作業効率もアップ
運転しながらの電話はハンズフリー通話などでも可能でしたが、やはり集中力が切れてしまい事故の原因にもなってしまいます。
そのため専門のオペレーターがお仕事の着信を一次代行してくれるというサービス内容は、ドライバーの方にとってもストレスを軽減してくれます。
それにより運転に集中することができ、作業効率もアップ。
○電話に出れなかった…を解消!重要な電話も取り逃さない
電話代行サービスを利用していると、自分では対応しきれない着信を代行してくれるので重要な要件の着信ももれなく受電することが可能。
ドライバーの方だけでなく、お客様にとっても時間の無駄を作りません。
○オペレーターが内容を精査するので不要な着信をカット
運転中に一番困るのが営業電話など仕事に関係のない着信だと思います。
そういった電話もオペレーターが対応し、受電内容を精査した情報を送信してくれるので、仕事の効率もアップ。
必要な要件にのみ時間を使うことができます。
○一次対応が可能だからクレーム減
お客様が電話をした際に、コール音がなり続けて出られないという状況は場合によってはクレームに繋がってしまうことがあります。
電話代行サービスのオペレーターが電話を取って、お客様の要件を聞くことによって満足度も上昇。クレームの減少にも繋がります。
このように電話代行サービスはドライバーの方の運転中の集中力を持続させ、安全運転に努めるためにも重要なサービスとなってきます。
これからの配送サービスの需要の高まりと共に、ハンズフリー通話では対応しきれなくなることも予想されるので、安全かつ便利な電話代行サービスの利用がおすすめです。
■まとめ
運転中の通話における罰則は、現在ハンズフリー通話においてははっきりと定められていない状況ということがわかりました。
しかしイギリスがハンズフリー通話の規制を検討していることもあり、今後日本でも状況によっては規制されてくる可能性が出てきます。
ドライバーの方々の安全のためにも運転に集中し、より便利で安全な交通社会を目指していけたら良いですね。
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